新宿名物探訪_スンガリー
(手前より)ウクライナ風ビーフシチューの壺焼き、ボルシチ、ピロシキ
懐かしく温かい味

 最近アメリカでは、ヨーロピアンエスニックと呼ばれるロシア・東欧料理がブームになっているという。実は、私達が慣れ親しんでいる洋食の味は、ロシア料理がベースになっているものが多い。だからであろうか、どことなく懐かしくて、心がじんわりと温かくなるような料理と、お客さんがゆったりくつろぐことのできるサービスがスンガリーには溢れている。

創業当初のスンガリー

 歌手の加藤登紀子さんの両親である加藤幸四郎・淑子夫妻が新橋に店を構えたのは昭和32年のことだった。スンガリーは、夫妻が戦前を過ごした満州での良き日々を懐かしむためのサロンとして発足したもので、店名は満州ハルビンを流れる河、スンガリー(松花江)に由来する。開店には、亡命ロシア人達の働き口を確保する目的もあったため、料理長、ウエートレスともにロシア人を集めた。
 お客もハルビン帰りや、シベリア抑留されていた日本人が多かった。当時、大陸の思い出とロシア料理は強く結び付いていたのだ。

新宿の歴史ある2店舗

 昭和35年には歌舞伎町に移転し、昭和42年に新宿西口スバルビル店がオープン。昭和48年に現在の西武新宿駅前店に移転し、今年で25年を迎える。最近では、2代目、3代目のお客も多い。 時代は変わり、ロシアレストラン・スンガリーに馳せる想いは必ずしもハルビンを流れる松花江だけではないだろう。にも関わらず、世代を超えてスンガリーが愛され続けているのは、ロシア家庭料理の心温まる味と雰囲気を大切にしている気持ちが、料理やスタッフを通じて伝わってくるからである。  料理に注がれた愛情も溶け込んだ、まろやかでコク深いスープ。そのブイヨンだけで、贅沢な材料を使用している。人気メニューの、ウクライナ風ビーフシチューの壺焼きは、壺に被さったパンを外し、皿に出したビーフシチューをパンにつけながら食べる。そして誰もが、大陸的な明るい大らかさに包まれてゆく。

店内
ドーム状の天井とロウソクの灯が温かい雰囲気を演出する店内
Shop Data
■西武新宿駅前店
地図
新宿マップ
A-4
住所 歌舞伎町2-45-6 千代田ビルB1
電話 03-3209-4937
営業時間 17:00〜23:30(LO.23:00)、土日祝16:00〜22:30(LO.22:00)
休み 無休
アクセス 西武新宿駅北口歩1分、JR新宿駅東口歩5分。グリーンプラザの並び、薬王堂薬局の地下
■新宿西口スバルビル店
地図
新宿マップ
C-3
住所 西新宿1-7-2 スバルビルB1
電話 03-3343-5047
営業時間 11:30〜14:00、ディナー16:30〜22:00
休み 日曜
アクセス JR新宿駅西口歩3分。スバルビル出口直結

名物探訪 Top